☀️ 猛暑がテーマパークを直撃!ディズニーとUSJの戦略比較から見える未来図

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日本の夏は年々厳しくなってきています。猛暑は外で遊ぶレジャーにとっては大敵で、テーマパークもその影響をモロに受けています。特に東京ディズニーリゾート(TDR)やユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)は「外に長く滞在すること」が前提なので、猛暑で来園者数が伸び悩むのは避けられない状況です。今回は、最新の決算資料やニュースをもとに、ディズニーとUSJがどう猛暑と向き合っているのかをわかりやすく解説していきます。


🎢 ディズニー:猛暑による来園者数減の現実

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オリエンタルランド(ディズニーの運営会社)の2025年3月期決算資料にはっきりと「猛暑による入場者数減」と書かれていました。実際、2023年度の入場者数は2750万人、2024年度は2755万人とほぼ横ばい。もちろん世界トップクラスの人気は健在ですが、夏に関しては「暑すぎて行くのをためらう人」が増えているのが現実です。

🎭 USJ:イベントと年間パスで下支え

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一方USJはというと、年間1500万人台まで回復しています。その背景には、次々と打ち出される人気IPコラボやシーズンイベント、そして年間パス制度があります。「今行かないと損!」と思わせる仕掛けがうまく機能していて、猛暑の夏でもある程度お客さんを引きつけているんです。


📊 ディズニー vs USJの猛暑リスク対応を比べてみた

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下の表は両者の戦略をざっくり整理したものです。見比べてみると、性格の違いがよく見えてきます。

項目東京ディズニーリゾート(TDR)ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)示唆
入場者数トレンド2023→2024年:約2750万→2755万人(横ばい)年間1500万台で回復傾向ディズニーは頭打ち、USJは成長基調
価格戦略ダイナミックプライシング+プレミアアクセスで高単価化チケット変動制+エクスプレスパス双方とも「客単価重視」路線
会員制度年間パス廃止、日付指定チケット中心年間パス継続、来園基盤を安定化猛暑下ではUSJが有利
屋内・夜間対応屋外待機が多く猛暑影響大、夜間強化余地あり夜間イベント強く季節集客に効果全天候型対応はディズニーの課題
投資姿勢長期的・大規模投資(ファンタジースプリングス等)短期回転型イベント+IP導入ディズニー=安定型、USJ=機動型
収益多様化パーク依存度高コラボ・グッズ・イベント収益が多彩ディズニーはオンライン拡充余地あり

ざっくりまとめると、ディズニーは「ブランド力と大規模投資で長期安定」、USJは「小回りの効くイベントで即効性」といった感じです。特に年間パスの有無は大きな違いで、猛暑の夏でも「ちょっと行ってみようかな」と思える仕組みがあるUSJの方が有利に働いています。また、夜間イベントや屋内対応に関しても、USJの方が一歩リードしている印象です。


🏰 ディズニーの短期(1年)対策プラン

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ここからは「じゃあディズニーはどう動けばいいの?」という話です。まずは短期でできることをまとめたのがこの表です。

優先度施策投資額KPI
アプリで暑さ指数+屋内誘導約1億円猛暑日キャンセル率▲5pt
冷却インフラ増設(ミスト・給水)約3億円滞在時間+30分、救護件数減
夜間イベント強化(ナイトパス導入)約5億円夏期夜間入場比率+10%
冷感F&B・グッズ投入約5000万円夏期F&B売上+10%

大がかりな投資をしなくても、「涼しく過ごせる工夫」を増やせばゲストの満足度はかなり変わります。特に夜間イベントや専用チケットを導入すれば、夏は昼ではなく夜にシフトして楽しんでもらえるはずです。これはUSJの強みを取り入れるイメージに近いですね。


💡 中期(1〜3年)での投資とリターン

続いては中期目線。数十億〜数百億円単位の投資で、しっかり効果が出るものを整理しました。

施策投資額3年累計収益効果ROI
屋内回遊性改善(大型屋根・待機空間新設)150億円360億円2.4倍
夜間イベント恒常化50億円180億円3.6倍
ダイナミックプライシング拡張10億円450億円45倍
オンライン収益拡大(配信・グッズ)20億円90億円4.5倍

数字を見てもわかる通り、ROIでダントツなのは「ダイナミックプライシングの拡張」。投資額が小さい割にリターンがものすごく大きいです。屋内空間の改善は初期コストが大きいですが、猛暑リスクを考えると避けては通れない投資でしょう。夜間イベントやオンライン収益は、実現しやすさと効果のバランスが良く、中期戦略にピッタリです。


🔮 まとめ:ディズニーに必要なのは“柔軟さ”

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  • 短期:涼しさを感じられる工夫+夜間イベントで夏対策
  • 中期:会員制度や屋内施設を強化して柔軟性を高める
  • 長期:全天候型エリアやリゾート全体の再設計で未来に備える

表での比較を振り返っても、USJは小回りの効く柔軟な戦略で時代の変化に対応しようとしています。一方ディズニーは「ブランド力+大規模投資」で長期的な成長を狙っています。どちらが良い悪いではなく、猛暑が常態化している今の時代においては、ディズニーも「柔軟さ」を取り込むことが大事だといえるでしょう。

USJのような「イベント力」とディズニーの「世界観」を融合させて、夏でも快適に楽しめる全天候型のリゾートをつくっていくこと。これが未来のテーマパークのカギになりそうです。

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