田原総一朗氏の「死んでしまえ」発言でBS朝日が厳重注意　発言の経緯と今後の影響を整理

🕒 1. 何が起きたのか？

2025年10月19日に放送されたBS朝日の討論番組『激論！クロスファイア』（毎週日曜午後6時）で、司会の田原総一朗さん（91）が不適切な発言をしたとして話題になっています。

この日の番組では、自民党の高市早苗議員が次期首相候補と目されていることを受け、「選択的夫婦別姓」や「ジェンダー政策」について議論が展開されました。

その最中、田原さんは高市氏の政策スタンスを話題にする流れで、

「あんなやつは死んでしまえと言えばいい」
と発言。スタジオ内では一瞬静まり返り、ゲストの片山さつき氏や辻元清美氏らが注意を促す場面も見られました。

この番組は生放送ではなく録画収録でしたが、問題の発言は編集されず放送され、放送直後からSNS上で批判が殺到する事態になりました。

10月21日、BS朝日は公式にコメントを発表しました。内容は以下の通りです。

「10月19日放送の『激論！クロスファイア』におきまして、一部不適切な発言がございました。関係者を厳重注意といたしました。今後の番組制作に生かしてまいります。」

この発表によると、田原総一朗さん本人に厳重注意処分が下されたとのことです。
ただし、現時点（10月22日）では、番組の放送中止や司会交代などの措置は取られていません。

一方で、ネット上では「厳重注意だけでは軽い」「謝罪すべきでは？」といった声も多く見られ、局の対応の是非が問われています。

SNS上では批判が圧倒的に多く、

特に、「90歳を超えて司会を続けるのは危ういのでは」という声や、「時代感覚がズレている」という意見も目立ちました。
放送後すぐに「#田原総一朗」「#クロスファイア」がX（旧Twitter）のトレンド上位に入り、話題が一気に拡散しました。

一部のユーザーからは、

ただし、擁護的な投稿は全体の中ではごく一部で、世論の流れとしては批判が中心です。

メディア関係者や評論家からは、
「録画で流した局の編集判断に問題がある」
「討論番組のモデレーション（進行管理）の難しさが出た」
といった分析も。

特に、編集段階で放送倫理上の確認を怠った点を指摘する声が多く、今後の放送体制見直しが求められています。

『激論！クロスファイア』は、長年にわたり政治討論番組として一定の信頼を築いてきました。
しかし今回の発言をきっかけに、
「暴言を許す番組」
「BS朝日はチェック体制が甘い」
といったネガティブな印象が広まり、ブランドイメージが下がったと指摘されています。

スポンサーや広告主への影響も懸念されており、場合によっては番組継続の判断に影響する可能性もあります。

また、SNS上では「BPOに通報した」とする投稿が多数あり、BPO（放送倫理・番組向上機構）による審査が始まる可能性も指摘されています。

現時点で田原総一朗さんの降板や交代の話は出ていません。
しかし、今後の世論やスポンサーの反応次第では、司会交代の検討が進む可能性はあります。

考えられるきっかけとしては、

田原さんは長年にわたり討論番組を牽引してきた存在で、番組にとって“顔”でもあります。
そのため、即時交代というよりは、次シーズンでの交代検討という形が現実的とみられています。

この発言問題は、単なる「暴言」では終わらず、テレビ討論番組全体における構造的な課題を浮き彫りにしました。

テレビ討論は「意見をぶつけ合う場」である一方、公共の電波での表現には明確な限界があることを改めて示した形です。